流れと堆積 インスタレーション / 2009 / ブリュッセル個人邸宅

流れと堆積 / 陶土 / 鋳込み / 左からW5.5×D3×H8 (cm)、W10×D10×H12 (cm)   ©ENSAV de la Cambre Option Photographie

流れと堆積 / 陶土 / 鋳込み / W10×D10×H12 (cm)  ©ENSAV de la Cambre Option Photographie

流れと堆積 / 陶土 / 鋳込み / 左からW8×D6.5×H23 (cm)  ©Kichiro Okamura

流れと堆積 / 陶土 / 鋳込み / 左からW15×D15×H6.2 (cm)  ©Kichiro Okamura

流れと堆積 / 陶土 / 鋳込み / 左からW7.8×D8×H6 (cm)  ©Kichiro Okamura

流れと堆積 / 陶土 / 鋳込み / 左からW10.5×D7.2×H9 (cm)、W11×D7.8×H8.3(cm)  ©Kichiro Okamura

流れと堆積 / 陶土 / 鋳込み / 左からW22.5×D2×H27.5 (cm)  ©Kichiro Okamura

流れと堆積 インスタレーション<部分>

流れと堆積

流れと堆積

流れと堆積 インスタレーション<部分>

流れと堆積

流れと堆積

流れと堆積 インスタレーション<部分>

聖母 / 陶土 / 型おこし / W5×D3×H14.5 (cm) / 個人蔵

 流れと堆積

            ラジオの音楽が耳を通り抜けていく

               

                 洗濯物をそっと畳む

                    

                    花を飾る

室内に飾られた写真立ての写真の人物を想う

大切なものをお気に入りの空き箱に保管する

鏡に映った自分の姿を確認する 

                                                                                                                                                                                   

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 刻々と移りゆく時間と空間の記憶。こうした日常の中に含まれる人々の感覚や感情、人々が積み重ねている記憶、思い出、繰り返される習慣や行為などと結びついている日用品、鏡や写真たて、ラジオや本などを古道具市で集め、これらの物の中に秘められている様々な記憶と時の流れを表現するという制作をはじめた。

 「長い休暇にも必ず終わりが訪れるように、私自身の生もまた終わる時が必ず来る。」

幼い頃感じていたことの中にこのような感覚があった。時間は止まらず、人は常に変化していく。髪を切ると、髪の長い私はもうどこにもいない。来客のある賑やかな夜はいつの間にか静まりかえり、先ほどまで隣にいた人は電話の向こう側に。何年も前に死んだ祖父の手の温かさを今でもしっかりと思いだすことができる。

 集められた日常の品々は石膏によってかたどられ、土に置き換えられることにより本来の素材が持っていたある種の細部を失う。その一方で、土のざらざらとした感触を与えられ、ガラスの膜である釉薬に覆われることで、これらの物が秘めている記憶や時間が現実的な知覚とは異なる見え方で浮かび上がってくる。

                                      2009年